うあー
あうー
なのです~?
ヴウウウウゥゥゥンンンッッ
======================
この音声は
このリアン・クベルの感覚を
音声データに焼き付けたものである。
アスミン。
よくぞ帰還した。
我らが血族因縁の
闇の古代神を
討ち倒す事かなったのだろうか?
光の鎧を打ち破りし
アスミンならば
きっと討ち果たす事だろう。
もしそうなら、
我が一族としても、
この 黎明の島の民は無論のこと、
このアルボレア全土の民にとっても
とても喜ばしい事だ!
ところで、
アスミンに何度となく
探索 をお願いした事があったが
その結果、
奇妙な事実が判明した。
それは、
闇の瘴気の特性についてだ。
黒い裂け目に
探索をお願いした時の事だが、
リキルの遺体からは
何ひとつ有益な情報を
得る事はなかったな。
軍隊の人間なら
何か『核心』を突く情報を
持っていてもおかしくないと
思ったのだが…
そして、
野営地であろうと思われる場所の
ゴミ箱に廃棄されていた
『食糧の食べ残し』だ。
しかし
『食べ残した食糧』は一切、
『腐敗』していなかったのだ。
私が独自に調査した情報では
少なくとも一ヶ月前までには
黒い裂け目へと
派兵されている計算になる。
その間、
『食糧の食べ残し』は
蓄積されていくはずだが、
その蓄積された食べ残しの一切が、
何ら腐敗する事無く
下底から上辺までが
一律新鮮なままで
廃棄されていたのだ。
だが、
これは糧食であるから
腐敗などしない
特殊な食糧なのかと思い、
確かめる為に
黒い裂け目から脱した食糧を
常温にて監視していたのだが、
それは見事に『腐敗』したのだ。
何日経過したともわからん食糧が
完全に腐敗していない状態で発見され、
それから黒い裂け目より脱した後から
『腐敗』が順調に進行し始め、
数日で食せぬほどにまでなった。
そして、
闇の古代神の遺跡内部の
果物は問題なく『腐敗』していた。
………しかし
それだけではない。
黒い裂け目において
リキルの遺体から
何らかの『記録媒体』……
例えば、
『手帳』のようなものを
探り当てようと思ったのだが
出てくるものは
『小さな金具』と
『何らかの布切れ』と
『皮切れ』ばかり。
恐らくこれは
『手帳の部品』なのだろう。
『手帳の留め金』と
『革張りの表紙』。
『布切れ』はハンカチだろうか?
一方、
闇の古代神の遺跡内部では
『紙』は問題なく保存されていた が…
これらに
『共通する事柄』は
一体何か?
それは、
『闇の瘴気』の特性だ。
闇の瘴気がもたらす効果は
おそらく
『生ものの腐敗』を
完全に停止させ、
材質に『紙の特性』を
持ち合わせる物質の
劣化速度を急激に促進させる。
だから、
黒い裂け目の遺体は
何ら『腐敗』してもおらず、
野営地に廃棄されていた
『食べ残し』も新鮮なままであり、
『紙』と思しき記録媒体の
一切は発見できなかった。
一方、
闇の瘴気が
『なぜか』
展開されていなかった
闇の古代神の遺跡では、
果物は『腐敗』し、
『紙』は保存されていた。
あとは白骨遺体も存在したな。
『腐敗』した結果なのだろう。
………何らかの
意図的作用があるならば
それは必ず
ある利害関係を元に在るものだ。
つまり、
黒い裂け目においては
肉などの生ものが
腐敗
『してはならない』
理由があり、
紙の材質を持つものが
劣化
『しなければならない』
理由があった。
そして、
闇の古代神の遺跡においては
肉などの生ものが
腐敗
『しなければならない』
理由があり、
紙の材質を持つものが
劣化
『してはならない』
理由があった。
…闇の瘴気を
常時展開しておく方が
本拠点としては
理に適っているはずなのだが…
一体
『誰が』
『何の為』に?
これは現時点では
私どもの計り知る処ではない。
だがしかし
この謎はいつかきっと
我らが同志の手により、
また我らの
意志を継ぐ者の手により
解明されゆく事だろう。
……アスミン。
君には、
『メリーナに会う』という
成すべき事があるのだろう?
だから、
もうこれ以上の協力を
要請する事はない
……ここから先は
我々、
光の末裔の
成すべきものだ。
大丈夫。
我々の使命は
光の意志となり、
光の意志は
みんなの希望となり…
みんなの希望は、
より大きな光の意志となって
より大きな希望を生み出す。
やがてそれは
何ものにも代えがたく
何ものにも屈しない
『ココロの絆』となりて……
どんな巨悪にも立ち向かえる
強固で堅実な
希望の光へと
昇華していく事だろう。
どんな悪も どんな災厄も、
どんな闇も討ち払うものは
我らが
光の末裔の力だけでは
決してないのだ。
この世界に住まう
ありとあらゆる
生きとし生ける者たちが…
何かもわからぬ
脅威に怯え、
恐怖し、
服従に
流されそうになる中、
どこの誰ともわからぬ者が
どこの誰ともわからぬ者と
その意を同じくし…
得体の知れぬ
恐怖を跳ね除け、
強大な脅威ですら
押し退け…
巨大な邪悪に
立ち向かう力を…
不条理な巨悪を
討ち払う力を……!
絶望に打ち勝ち、
希望を掴み取るその力!
それこそが
どんな邪悪も断ち切る
真の聖剣なのだ
それは
それぞれ
一人一人の
ココロの奥底に眠る
『ココロの絆』
という名の『光』なのだ。
人類がもし
これを獲得しうる時が来たなら
もうどんな闇にも怯える事なく
どんな闇にも支配される事なく
未来永劫、
潰える事のない
真の幸福が訪れるだろう。
それこそが
真の聖剣がもたらす
まことの聖剣伝説。
このリアン・クベルは、
我らが光の末裔と同志、
そして
全ヴァルキオン保護領の
住民たちを代表し、
アスミンにとっての
親友である
メリーナと
再会できる事を
ココロの底より願っている。
あと一つお願いがある。
今の私では
信用されぬ立場である為、
ユーリアと会う事かなわず幾月……
もしユーリアと会う事があれば
このリアンの事をよろしく伝えてくれ。
では、
『遠い地』より、
旅の無事を祈っているよ。
今まで本当にありがとう。
汝、アスミンに
希望の光と聖剣の加護あれ!
──────── リアン・クベル
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あうー
なのです~?
アスミンは
リアンのブローチを
てにいれた!
あうー
リアンさんあうー
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────
プリースト・レマン
「このヴァルキオン保護領の
すべての民が
英雄・アスミンの帰還を
祝福なさることでしょうぞっ!!
さあっ!
早く
遠征隊の補給基地へ!
皆に
どうかお会いしてくだされ!」
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うあー
あいにいくのです~
うあー
うあー
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