カタカタカタカタ
?冷めた様子
(それじゃ配送処理するから
配送業者の名は追って伝える)
?チャット相手
(オッケー!待ってるね)
?冷めた様子
(それじゃ)
プウォ~~~ゥン♪
?冷めた様子
(………………)
?刺すような声
「今日は早いな」
?冷めきった声
「取引の話でね」
?刺すような声
「いつもの上客か」
?冷めきった声
「そう。話もわかるし
何より価値を知ってる
本当にいい客」
?刺すような声
「金も持ってるしな」
?冷めきった声
「まーね」
?刺すような声
「明日のハンティングは?」
?冷めきった声
「ヴェリタス特別地区」
?刺すような声
「おっ、太陽の庭園……か?」
?冷めきった声
「そ」
?刺すような声
「あそこは未だに
未発掘のエリアが
あるっつー話だしなー
腕が鳴るぜ」
?冷めきった声
「そうね。
それじゃ配送処理するから」
?刺すような声
「あいよー」
カタカタカタカタカタ
?冷めた様子
(KJnKDの配送の件だけど)
?チャット相手
(よろしくねJ
ブツは希望の村の
いつもの場所でいいかい?)
トレジャーハンターJ
(最近シャラ北部の
アーマンの動向が気になるんで
場所を変えたい。
ブツの受渡は
希望の村の北西アカディア峡谷
ウェンディゴの地と呼ばれる
巨大なチューブが見え隠れする所
そこの南端に横たわるチューブの
裏でブツを渡したい。)
?チャット相手
(確かにアーマンは
最近みょーに気になるねぇ……
了解。今から向かう。
正午きっかりでいいかい?)
トレジャーハンターJ
(OK)
?チャット相手
(いつもありがとうね)
トレジャーハンターJ
(こちらこそ
カールムの配送は信頼できるし)
闇輸送業者カールム
(嬉しい事いってくれるじゃないか
んじゃーね!愛してるよん♪)
ブゥー~ゥ-ン♪
?刺すような声
「……一人でいいのか?」
トレジャーハンターJ
「大丈夫。
一人の方がやりやすいし」
?刺すような声
「OKOK。
適当にぶらーっとしてるかー」
?刺すような声
「おうーおけーり。
無事渡せたか?」
トレジャーハンターJ
「問題なし」
?刺すような声
「そいつぁ良かった!
…暇なんで
こんなもん作ったんだが」
トレジャーハンターJ
「これは……」
?刺すような声
「結構うまいぞ」
トレジャーハンターJ
「ありがと」
トレジャーハンターJ
(うまい)
ギィッ
カタカタカタカタカタ
ピョコッ♪
カタカタカタ
トレジャーハンターJ
(いる?)
ナタリー・デッキ
(いるいるー!)
トレジャーハンターJ
(たった今配送依頼した。
業者名はカールム。
派手めの角のキャスタニック女
いつも通り
自宅配送にしたけどいい?)
ナタリー・デッキ
(OKOK!!いつもどーりだね!)
トレジャーハンターJ
(一つだけいつもと違う事がある)
ナタリー・デッキ
(なになに??)
トレジャーハンターJ
(子供連れてくみたい
そろそろ世間を
知る段階の時期だから
と言ってた)
ナタリー・デッキ
(ほえーわかったよー)
トレジャーハンターJ
(合言葉は
念の為添付テキストで送る
それじゃ)
ナタリー・デッキ
(いつも迅速で丁寧な対応
本当に感謝してる!!)
トレジャーハンターJ
(ありがと)
ナタリー・デッキ
(それじゃまたねー)
ブゥー~ゥ-ン♪
?刺すような声
「もぐもぐ
随分な感謝っぷりだよなー」
トレジャーハンターJ
「はむはむ
そうね」
?刺すような声
「もぐもぐ
んなスカしてっけどさー
感謝されて
実は嬉しいんだろ?」
もぐもぐ
ピタッ……
トレジャーハンターJ
「………………」
トレジャーハンターJ
「………べ、別に
嬉しくなんかないし!!」
?刺すような声
「ヘイヘイ」
?派手角のキャスタニック
「ここがアルレマンシアか……」
?派手角のキャスタニック
「キャスタニックには
ちょいと居づらい聖域(笑)
これだけ繁栄してるってのに
お決まり事でぐるぐる巻きで
なーんも遊べない
つまんない都市ってね……」
?派手角のキャスタニック
「ま、ちゃちゃっと
運ぶモン運ぼうかね」
?派手角のキャスタニック
「ねー?」
?わんぱくな子供
「ねー!」
?派手角のキャスタニック
「よっし!
アルレマンシアをいくぞー!」
?わんぱくな子供
「いくぞー!」
?派手角のキャスタニック
「ところでさっき教えた事
もう一回言ってみぃー?」
?わんぱくな子供
「おとなしくしてることー!」
?派手角のキャスタニック
「おっけー!
おとなしくしてるんだ!
他の街とは全然違って
うっさくて頭でっかちで
めんどくさい人ばっかだからな!」
?わんぱくな子供
「うんわかったー!」
?派手角のキャスタニック
「っし行くぜいー」
?わんぱくな子供
「うんうん!」
?派手角のキャスタニック
「……ここだね」
ピンポン~♪
?上品そうな声
「はい、どなたでしょう?」
?派手角のキャスタニック
「ご注文の品の
お届けに参りました」
?上品そうな声
「おれには
絵の真贋などはわからない……
しかし、
人間の目の動きの
真贋はわかるつもりだ……」
?派手角のキャスタニック
「ゴルゴ13第169話
『モナリザの弾痕』より抜粋」
?上品そうな声
「どうぞ~♪」
ギイイィ~ィッ
バタム =3
?上品そうな声
「カールムさんね?」
闇輸送業者カールム
「そうだよ。
アンタはナタリー・デッキだね?
はい、これが依頼のブツ」
ナタリー・デッキ
「うっひょー!!
待あってましたーっ!」
闇輸送業者カールム
「確認お願い」
ナタリー・デッキ
「おっけー!!!!」
ガサガサガサ
ナタリー・デッキ
「うん!間違いない!
確かに注文した
"機械時翔けの懐中時計"だよ!」
闇輸送業者カールム
「凄い喜びようだねぇ……
ま、仕事は終わったんで
アタイはこれで」
ナタリー・デッキ
「あ、おつかれさーん!」
ナタリー・デッキ
「うっひょー!
うっひょー………
うっひょ……………」
バタムッ=3
闇輸送業者カールム
「ちゃーんと
待ってられたんだねぇ~ぃ」
?わんぱくな子供
「うんうん!」
闇輸送業者カールム
「それじゃせっかくだし
ちょっと観光していこっかー」
?わんぱくな子供
「やったー!」
闇輸送業者カールム
「ほんとキレイだよ!
キャスタニックの故郷といえば
キャスタニカだけど……
あそこは殺風景だからねぇ…
ぜーんぜん違うんだねぇ~…」
?わんぱくな子供
「すっごいきれいー!」
闇輸送業者カールム
「来てよかったよ~」
?甲高く不快な声
「おい、
なんだこの汚いモノは!
アルレマンシアも
堕ちたものだな!?」
アルレマンシア警備兵
「ハッ!
申し訳ありません!
ただちに撤去致します!!」
?甲高く不快な声
「なァ~ぜこのアルレマンシアに
かような混沌の権化が
出入りしているのかね!?
薄汚いキャスタニックなど
髪の毛一本も視界に入れたくない!
ディナーがマズくなるぞえ!」
闇輸送業者カールム
「………………」
アルレマンシア警備兵A
「……そういう事だから…
すまないね……」
アルレマンシア警備兵A
「……わかってくれるね?
闇輸送業者カールム
「あー………
ま、そろそろ帰ろうと
思ってたトコなんでねぇ~
んじゃあね」
?甲高く不快な声
「まったく!
まだゴキブリの方が
かわいげがあるというものだ!」
?甲高く不快な声
「何モタモタしてるんだ!
早く掃除してくれ!!
気持ち悪い!」
ダッ
アルレマンシア警備兵A
「恐縮です………」
アルレマンシア警備兵A
「………あっ!?」
闇輸送業者カールム
「ま、
気にすんなよ兄ちゃん♪
あっはっはー」
アルレマンシア警備兵A
「いえ、そうではなく
お子さんが……!!」
闇輸送業者カールム
「ほぇ?
…………あアァッ!!」
?わんぱくな子供
「オレのカーチャンは
キレイなんだぞ!!
てきとーなこと
いってんじゃねー!!」
ぽかぽかぽか
?甲高く不快な声
「ぶうわっ!?
な、なんだこのクソガキは!」
?甲高く不快な声
「ウワァッ!?
その泥まみれの
汚い手で触るんじゃない!!」
?わんぱくな子供
「うるせー!
おめーのほうが
きったねーじゃねーか!
こおんの
ヒゲデブメガネオヤジ!」
?甲高く不快な声
「ンなァんですとォ!?」
アルレマンシア警備兵A
「………………ぷ」
?甲高く不快な声
「おい警備兵!
何をボサっとしておる!
この薄汚い悪魔の子供を
即刻私から引き離せ!!」
アルレマンシア警備兵A
「ハ、ハッ!!」
?甲高く不快な声
「とっとと仕事せんか!
おまえらの金になる税金の
いくらぐらい出してやってると
思ってるんだ!!!」
アルレマンシア警備兵B
「ハッ!!ただちに!!」
?わんぱくな子供
「オレのカーチャン
バカにするやつは
ぜってーゆるさねー!!」
アルレマンシア警備兵B
「こらこら僕ちゃん!
本当の事だからって
言っていいことと
悪いことがあってね……」
?わんぱくな子供
「だってぇーっ!むー!」
?甲高く不快な声
「そうだぞ!
本当の事だからといって……」
?甲高く不快な声
「……ってどういう意味だね!?」
アルレマンシア警備兵B
「い、いえッ!!
他意は微塵も!!!!」
?わんぱくな子供
「このやろー!!
カーチャンにあやまれーっ!!」
闇輸送業者カールム
「こらこらセブリル……
カーチャンはキレイなのは
カーチャンがよーーーーく
わかってるから大丈夫だ」
?甲高く不快な声
「うおっぷ!?
それ以上近づくんじゃないぞ!!
薄汚いバイキンが感染する!!
角の伝染病が蔓延する!
この悪魔め!汚物め!!
しっ!!しっ!!」
セブリル
「うるせー!!
クソヒゲデブメガネ!!
カーチャンにあやまれよー!!
キモいのはそっちだろ!!」
?甲高く不快な声
「………………!?」
?甲高く不快な声
「おのれこの土人ども……
おい!責任者を呼べ!」
アルレマンシア警備兵C
「ハッ!!」
?春風のような声
「失礼します」
?甲高く不快な声
「何だおまえは!」
?春風のような声
「ここの住人ですが……」
?甲高く不快な声
「…ほう!
ならばわかるな!?
即刻このゴミどもを
ここから排除せよ!!」
?春風のような声
「………………」
?春風のような声
「種族、生まれ、生い立ち……」
?春風のような声
「そのようなもので
人の価値など決まりません。
ましてや、
輸送人ともなれば
その道中、
命の危険もつきまといましょう」
?春風のような声
「かような職務に我々は
どれだけの恩恵を
受けている事でしょうか?
そうして
一生懸命生きようと
汗水垂らして働いている方に
その存在自体を否定するような
かような暴言を吐き捨てるなど
まったくもって笑止千万!!」
?春風のような声
「あなたのような
傲慢無知な人間に、
この方の来訪を拒絶する権利も
ましてやその生き様を
侮辱する資格など
どこにもありませんわ!!」
?春風のような声
「謝るべきは貴方の方です!
即刻、
この方々に謝りなさい!!!」
アルレマンシア警備兵A、B、C
「………………」
闇輸送業者カールム
「………………」
セブリル
「………………」
セブリル
「…………かっけー……」
?威厳ある声
「一体何の騒ぎだ!?」
エルン・ダヌ
「ああっ!!
聞いてくださいよぉ!!
このアルレマンシアでの
投資と取引もろもろを
このアルボレア中の
誰よりも行っている
このエルン・ダヌを
事もあろうに………」
セブリル
「………うっせー…!
……は……が………!」
闇輸送業者カールム
「………………」
エルン・ダヌ
「………………!……」
タッタッタッタッ
ピンポーン♪
ナタリー・デッキ
「ロ~ミナ!!
見てもらいたいのがあるんだー!」
ナタリー・デッキ
「ロミナー?」
ピンポーン♪
ナタリー・デッキ
「この時間いつも居るのになー」
ピンポーン♪
アルレマンシア警備兵D
「どうかしましたか?」
ナタリー・デッキ
「あ、
ロミナに会いに来たのですが…」
アルレマンシア警備兵D
「ロミナ………?
……………ああ。」
ナタリー・デッキ
「何か知ってるんですか?」
アルレマンシア警備兵D
「ロミナさんなら
早朝一番に
追放処理されましたよ」
ナタリー・デッキ
「………………」
ナタリー・デッキ
「ええええええええっ!?」
ナタリー・デッキ
「え、なんで!?
ロミナが何かしたの!?」
アルレマンシア警備兵
「いや、そこまでは私も……」
ナタリー・デッキ
「ロミナ………」
ナタリー・デッキ
「ロミナーっ!!
なんでだよーっ!!!」
NEXT
⇒四人目の適格者
ぽちっとしてくれたおかげで
1位にうあー
みなさんありがとなのです!