アスミン
「なのですー!」
アスミン
「なのです~?」
アスミン
「あうー?」
アスミン
「メリーナさんは~?」
アスミン
「かみさまは~?」
アスミン
「あうー」
アスミン
「あうー!」
アスミン
「あれから
どうなったのですー!?
あうー!」
アスミン
「メリーナさん!
あうー!
メリーナさぁん!」
アスミン
「あうー
けいたいがないのですー!」
アスミン
「あうー」
アスミン
「メリーナさんに
あいにいくのです!」
アスミン
「あうー?」
アスミン
「うあー
すっごいごうかな
おうまさんなのです~」
すっごいはやいのです~
船着場管理人エリカ
「ごきげんよう
ようこそ、黎
すいすいなのです~
きもちいいのです~
船着場管理人エリカ
「…………」
アスミン
「あうー
ここからでるのは
どうするのです~?」
船着場管理人エリカ
「ちょっと!!」
アスミン
「なのです~?」
船着場管理人エリカ
「この島から始まろうとする
ビギナーが
この私の挨拶を素通りしようなんて
随分と豪気ね…」
アスミン
「あうー」
船着場管理人エリカ
「あなたそんなんじゃ
命が幾つあっても足りないわよ?」
アスミン
「あうー
ごめんなさいなのです~」
船着場管理人エリカ
「はいはい。
では最初からいくわよ。」
船着場管理人エリカ
「ごきげんよう。
ようこそ、黎明の島へ!
ここは海から突然
浮かび上がった不思議な島。
すばらしいところですわ!
魔法の遺物もありますし、
太古神の遺産がある
なんていう話も!
まぁ、
今はそれどころでは
ないですけどね。」
アスミン
「なのです~」
船着場管理人エリカ
「私はエリカ、
この船着場の管理人です。
ここには毎日、
本土から人や
物資が届くんですの。
でも最近は事故が多くて……。
支援兵として来られたのでしょう?
まず守備隊を指揮している
連絡将校のランバートさんに
会われたらいいですわ。
これからのことを
教えてくれるはずです。」
アスミン
「ありがとなのです~
あうー
でもアスミン、
会いたい人がいるのです~」
船着場管理人エリカ
「会いたい人って?」
アスミン
「『メリーナ』っていう
ひとなのです!」
船着場管理人エリカ
「『メリーナ』?
うーん
ごめんなさい。
聞いたことがないわねえ…
どこに住んでる人なの?」
アスミン
「『ニュー・エレノン』なのです~」
船着場管理人エリカ
「『ニュー・エレノン』…
うーん
実は私、
ここでずっと働いてるから
他の街はあまり詳しくないのよね…
ごめんなさいね。
お役に立てなくて。」
アスミン
「あうー
いいのです~
ありがとなのです!」
船着場管理人エリカ
「ひとまず
連絡将校のランバートさんに
話を聞いてみるといいわ。」
アスミン
「そうしてみるのです~」
アスミン
「ランバートさん
はじめましてなのです~」
連絡将校ランバート
「私はここ船着場の
守備隊を指揮している
ランバートだ。
その若さだ、
遠征隊ではさぞ
活躍してくれることだろう。
働き次第では、
ヴァルキオン連合の
正規兵になる日も近付くぞ。
頑張れよ!」
アスミン
「あうー」
連絡将校ランバート
「ん?どうした新米。」
アスミン
「アスミン、
えんせいたいとか
よくわからないのです~」
連絡将校ランバート
「おお、そうか。
まずそこから
説明しなければならないわけだな
『遠征隊とは』
この船着場は第二次遠征隊の
アスミン
「あうー
そうじゃないのです~」
連絡将校ランバート
「なんだどうしたんだ?」
アスミン
「アスミン、
あいたいひとがいるのです~
『メリーナ』っていう
ひとなのです!」
連絡将校ランバート
「『メリーナ』?
聞いた事がないな…
どこに住んでいるんだ?」
アスミン
「『ニュー・エレノン』なのです~」
連絡将校ランバート
「『ニュー・エレノン』…
うーむ……」
連絡将校ランバート
「というのも、
私はここ黎明の島に配備された
第二遠征隊を管轄する連絡将校だ。
ゆえに、
黎明の島を出る事なく数十年が経つ。」
連絡将校ランバート
「それは、この場に居る
補助研究員メサ
書記マイロン
船着場作業員Aファルモン
船着場作業員Bジャクリ
これらにも言える事だ。」
連絡将校ランバート
「黎明の島での
職務に就くという事は
即ち終身雇用なのだよ。」
アスミン
「あうー」
連絡将校ランバート
「しかし、
黎明の島を担当するすべての者が
この島の外を
知らないわけではないはずだ。
ただし、
数十年も経過すると
記憶になくなる事もあるからな…
頻繁に
『外』と行き来する者が
見つかればいいのだが…」
アスミン
「あうー」
連絡将校ランバート
「うむ。
この船着場は
第二次遠征隊の
補給物資集積地だ。
本隊基地は島の
もっと奥に位置している。
ここはましだが、
島内部は非常に危険な状況だ。
君には本隊基地での
任務に就いてもらいたい。
君の活躍が認められたら、
報酬と共に、
連合の一員としての入隊資格も
与えられるだろう。」
連絡将校ランバート
「そういえば、
下仕官ラブロスも
支援兵の到着を待ち望んでいたな。
行って話してみるといい。
心から歓迎するぞ!
隊員『アスミンなのです』!」
アスミン
「なのです!」
アスミン
「あうー
けっきょく
わからないままなのです~」
連絡将校ランバート
「すまんな。
しかし本隊基地に行けば
もしかすれば
その『メリーナ』という人物、
もしくは
『ニュー・エレノン』
という土地について
知っている者がいるかもしれん。」
連絡将校ランバート
「任務を遂行しながら
探してみるといい。」
アスミン
「わかりましたなのです~
ありがとなのです!」
連絡将校ランバート
「これからが楽しみだな!」
アスミン
「アスミンがんばるのです~」
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⇒アスミンと新米さんなのです~
[Elincafe]投票
ほんとうにありがとなのです~
第二代ポポリア領主を狙うのです!