ヴェリカ補給管理官マイウス
「まったく…」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「話が進まんだろう!(キリッ)」
ド ヤ ァ ッ
移動管理人アデーラ
案内人アレクシア
冒険者E
ブフーーーーーーwwww
いっぱいうあー
ヴェリカ補給管理官マイウス
「どうしたんだ?
そんなに
顔が怖かったのか…?」
プッ
プッ
ヴェリカ補給管理官マイウス
「こんな顔ですまんのう…」
移動管理人アデーラ
(違うって…)
案内人アレクシア
(あざといわ……)
案内人アレクシア
(フッ……
このオジサマのギャップに
キュンキュンしちゃったわ。)
案内人アレクシア
(いいわよ。
そのチャーミングな
オジサマの情熱に免じて、
このまま話を
続けさせてあげるわよ。
ふふっ)
案内人アレクシア
(しかし……)
案内人アレクシア
(うあーが
静かなのが気がかりね…)
案内人アレクシア
(何か企んでる?
要注意ね……)
ヴェリカ補給管理官マイウス
「ともかく。
ペガサス運行停止によって、
大陸間、領間での
運送業者の不足。
これが実に大きい
由々しき問題となっておる。」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「行政としては
事態を正確に把握すべく、
大陸間の運送業者を
A級輸送業者
領間の運送業者を
B級輸送業者
領内において、
村落、市街間の運送業者を
C級輸送業者
村落、市街内における
輸送を担う運送業者を
D級輸送業者と定めた。」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「これらの等級は、
依頼者にも同時に適用しておる。
大陸間の輸送を依頼する者は
A級輸送依頼者
領間の輸送を依頼する者は
B級輸送依頼者
領内において、
村落、市街間の輸送における依頼者を
C級輸送依頼者
村落、市街内における輸送の依頼者は
D級輸送依頼者、とな。」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「現在、A級輸送においては
20倍近い契約料が発生しておる。
A級輸送となると
国家の輸送事情が
絡む事も珍しくないからな。
大陸間はそれほど重要な案件なのだ。」
移動管理人アデーラ
「に、20倍……
そんな契約がいつまでも
持つわけがないように思うのだけど…」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「そうだな。
早急にどうにかしなければ…
このヴェリカもそうだが、
アルレマンシア、
カイアトールにおいても
そう良い先はないだろうな…」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「B級輸送においては、
大体4倍に近い契約料になっている。
領間輸送となると
その多くは企業の商品や
企業が大量生産する為の必需である
資材プラントから採取した資材の
大量輸送といったものになるが、
その実、
B級輸送では
企業ではなく、
個人が依頼する案件というのも
そう珍しくは無い。」
移動管理人アデーラ
「えっ、そうなの?」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「その多くは、
設備面での運搬速度や
輸送の安全性をかっていると思われる。
山賊、追いはぎといった類は
今の時代、珍しくなったものの
完全に根絶したというわけではない。」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「無論、
魔物による襲撃も、な」
移動管理人アデーラ
「魔物………」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「C級…
領内を越えない輸送においては
村落、市街における
企業の商品、設備、雑貨、
及び資材輸送が主な案件となるが…」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「これを、
贅沢にも個人が
それを利用する者がおる。」
移動管理人アデーラ
「それも安全だったり、
速かったりするからかしら?」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「速度面や安全性…
とも言えなくもないが、
それよりも
輸送業者側の営業による
顧客の獲得…という見方もある。
同時に、依頼側としても
お気に入りの輸送業者に
任せたいという心情が
大いに関係しているのだろう。」
移動管理人アデーラ
「な~るほどねー
その気持ち、よくわかるわ。」
案内人アレクシア
「それで…
最後のD級は
デイリー輸送ね?」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「その通り。察しがいいな
D級業者と、その依頼者。
つまり、
個人間の輸送を個人が受け、
それを配送しているという
これらのD級なのだが…」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「デイリー制定以降、
このヴェリカでのD級輸送は
確かに秩序的なものとなった。
しかし、
それらの制定されたデイリーとは別に、
ヴェリカ側が
管理できていないD級輸送がある。」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「ヴェリカは、
これを闇輸送と区分している。」
移動管理人アデーラ
「あら良い響き」
アスミン
「なんだかこわいのです~」
案内人アレクシア
(このうあー…
今まで
沈黙していたかと思えば
急に行動しだしたわ!
そしてなんとあざといッ!)
ヴェリカ補給管理官マイウス
「ハハハ!
区分名こそ闇扱いだが、
即ち、把握できていない取引全般を
闇輸送としている。」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「デイリー制定以前の…
いわば、現在における
闇輸送が横行していた時代の
あのガチ勢の暴走による
負傷事故と死亡事故、
また、
輸送契約をとりつける為に
邪魔となる個人業者を脅したり
暴力により契約を奪うといったものが
現代における
把握できていない輸送契約が
闇輸送などという名称に
現れているのだろう。」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「ヴェリカは、
生まれ、種族、役職、
それらに括られず
貴賎なく
自由と平等の名のもとに
誰もが大金と
幸福を得る資格があり、
それを実現できる都市にしたい…」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「こうした信念の下に、
自由と探求の種族・ヒューマンが
築き上げてきた歴史がある。
ヒューマンとは、
このアルボレアに根付く
七種族のうち
最も自由で
最も欲深く
最も貴賎なき種族とされている。」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「女神ヴェリックが
最も愛した種族ともいわれているな」
アスミン
「ヴェリックだから
ヴェリカなのです~?」
!
案内人アレクシア
(何この
核心ついた二行!
ぐぬぬぬぬぬー!!
コイツ
ただのうあーじゃないわ!)
ヴェリカ補給管理官マイウス
「おっ!
察しがいいな嬢ちゃん。
まさにその通りだ。」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「このヴェリカは
女神ヴェリックの庇護の下に
ヒューマンが何代もかけて
築き上げてきた都市だ。
ゆえに、
ヒューマンにとって
この都市の政務に携われるという事は
この上ない誇りでもあるのだよ。」
アスミン
「うあー
アスミンもうれしいのです!」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「ハッハッハ!」
案内人アレクシア
(このうあーめ!
何その使い方!クソッ!
しかもほんの1行ほどの言葉で
オジサマがあれほどまでに
笑顔になっているだなんて…)
移動管理人アデーラ
「私は
ヒューマンではないけれど…
このヴェリカの都訓に
とても強く心揺さぶられたわ。」
移動管理人アデーラ
「このヴェリカを訪れた時、
この都市の息遣い…そして
秘められた意志を感じ
強い感銘を受けたわ。
本当に、良い都市ね。
ヒューマンさん?」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「ヒューマンとしては
これほど誇らしい事はない。
他種族の方にそう言われるのは
尚の事喜ばしいものだ!」
案内人アレクシア
(こっの守銭奴!アンタまで!
何その誉め方!ぐぬぬ!
私だけ置いてけぼりじゃない!)
ヴェリカ補給管理官マイウス
「そのヴェリカが混乱に陥っておる。
私は、
なんとかしてこの
混乱による弊害を最小限に留めたい。
その為の具体策として、
まず一部の等級を調整し
需要と供給を安定させる措置を
打ち立てたのだ。」
移動管理人アデーラ
「需要と供給を安定?
…つまり、どういう事?」
アスミン
「アスミンよくわからないのです~」
案内人アレクシア
(ククッ!!!
今この二人は
なーんもわかってないわ!
ここで一発、ズバッ!と
核心を突いた
(うあー参考)
あざとい言葉
(うあー参考)で
更に誉めて
(守銭奴参考)いけば
このオジサマのハートは
キャッチプリプリよ!)
案内人アレクシア
(ついでに
ここにいるやつらを誉めとけば
きっと最高だわ!
受け入れた相手も
同時に懐柔する!ふふっ
私って
とっても策士ッ!!)
ヴェリカ補給管理官マイウス
「被害を最小限に留める妙策…
それはな……」
案内人アレクシア
(アレクシア!今よ!)
カッ
案内人アレクシア
「ここに居る
最高にキュートな3人が
お願いしてまわれば
誰だってメロメロよーん
ヴェリカのガチ勢だって
ちゃーんと
やってくれるわ!キリッ
ド ヤ ァ ッ 」
ヴェリカ補給管理官マイウス
「いや、
おまえさんは変人じゃないか」
ドギャーーーーーーン
うあー
NEXT
⇒アスミンと15Pなのです~
ぽちっとしてくれたおかげで
1位にうあー
みなさんありがとなのです!