B-662











?冷酷な声
キャスタニックは汚物

 かような混沌の化身
 この聖都に招き入れる事自体
 災厄の根源となりうるのでは?」



B-662a










?冷酷な声
秩序なき世界に平穏など訪れん。
 歴史がすべてを物語っている。

 秩序失い
 混沌が世界を支配した時
 闇の化身や大魔王が蘇り
 人々は混沌と恐怖に支配される。

 そこに平穏など微塵もなかろう。」




B-664









?高貴なる声
「ええ。秩序こそすべてよ

 それを乱す
 無用なゴミは排除すべきです。



B-665







?高貴なる声
「しかも事もあろうに
 この聖都に多大なるご寵愛を下さる
 エルン様にまで!!

 嗚呼なんという狼藉かしら…

 かような
 荒唐無稽で稚拙滑稽極まりない
 狼狽を喚き散らすだなんて…

 まったく
 ハイエルフの恥ですわ!!




B-666












?老練な声
「騒々しいな」




B-667








?高貴なる声
?冷酷な声
大長老様!!



B-671







?高貴なる声
大長老様………
 ご子息様の心中、お察し致します…」




B-668






?冷酷な声
「すべては
 あの悪魔の親子が悪いのだ!!

 混沌の権化こそ
 完全なる秩序が裁かねばならぬ!!」



B-669a







?冷酷な声
大長老様もそうお考えでしょう!?




B-669










?老練な声
「うむ。そうじゃな

 このアルボレアに混沌は無用。
 秩序の弊害となる存在は
 我らが聖槌に臥されるべきじゃ。」



B-672








?老練な声
「かようなモノ
 未だにこの大地に根を張り
 同じマナを共有している事自体
 実に由々しき事態じゃ……

 その蛮行……

 闇の化身ならびに
 大魔王の所業に他ならぬ。」




B-673a







?高貴なる声
キャスタニック
 大魔王の手先に違いないわ!」




B-668






?冷酷な声
「まったくだ!!」




B-675a










?老練な声
「……そう急くでない。

 事を急いては
 ろくな事にならぬぞ」



B-673a







?高貴なる声
?冷酷な声
「ハ、ハッ!失礼しました……」



B-672








?老練な声
「………時に、
 研究所長の息子
 ディバインエルフの責務
 などという大義名分掲げ、
 世界の放蕩三昧に明け暮れておると
 そう聞き及んでおるが………」


B-675








?老練な声
「………未だ
 見過ごされておるのかね?」




B-673







?高貴なる声
「……お言葉ですが大長老。

 ディバインエルフ
 古代エルフからの遺産………

 その能力は、
 このアルレマンシアより
 手放すにはいささか……」




B-666












?老練な声
「………じゃが、

 ここに
 定住しておるわけでは
 ないのだろう……?」



?高貴なる声
「………ご指摘の通りに。」



B-673a







?高貴なる声
「……しかしながら大長老様!

 その放蕩も
 見聞の旅との名目にたがわず
 確かな恩寵をこの聖都へと還し




B-672a











?老練な声
「今回の追放において
 小事を大事にしたのは 
 どこの誰かのう………?



?高貴なる声
「………………」




B-669a







?冷酷な声
魔導工学研究所長
 スカリオン・ホワイトリバー
です」




B-669










?老練な声
「……曲がりなりにも
 ワシの娘追放され、

 じゃがしかし
 彼の息子は未だにのうのうと
 このアルボレアを放蕩しておる。



B-675








?老練な声
「……一糸の乱れも許されぬ
 完全なる秩序でなければならぬ、
 この聖都に居を置きながらも、だ…

 しかもこのワシに対して
 大層な物言いを吐きおったわ!




B-673a







?高貴なる声
「……………ですが……!」




B-675a










?老練な声
魔導工学研究所長スカリオン
 ただちに此処へと呼んで参れ。」




B-665







?高貴なる声
「………………」






B-674a








?老練な声
「………聞こえなかったのか?







B-667








?高貴なる声
「………………」




B-674









?老練な声
長老ニミュエ・ローヘン。

 ………二度は言わんぞ。




B-671







長老ニミュエ・ローヘン
「…………仰せのままに。



?老練な声
「聞こえたようじゃな」



B-672a











?老練な声
「それと…………」



長老ニミュエ・ローヘン
「………………?」





ゴッ


ゴゴンッガッ





B-668






?冷酷な声
「……………!!」






ジジッジッッッ





B-672








?老練な声 
遠くでコソコソと
 聞き耳立てておる
 出来損ないの
 放蕩ディバインエルフも、な




B-674a











B-665







長老ニミュエ・ローヘン
「………………!!」





B-673a







長老ニミュエ・ローヘン
エル……!……ッ…!」







ジジジッジジガガガガガガ






ブツッ



B-860













?優しい声
「………………」



B-861













?優しい声
そろそろ追放、かな……」















B-675a










?老練な声
「今日は
 一人のディバインエルフ

 このアルレマンシアへ
 御降臨される記念すべき日だ。

 皆の者。
 そそうのないようにな。」



一同
「ハッ!」




B-676









?威厳ある声
「さあ、ご挨拶なさい」



?おとなしいエルフの子供
「あ、あの………」


B-676a









?おとなしいエルフの子供
「ぼくは、その、エルフの……」



一同
「………………」



B-676c













?おとなしいエルフの子供
「………るふの……ぉ……」



一同
「………………」



B-678











?おとなしいエルフの子供
「……っ…
 ……ひぐっ……ぐすっ……」



B-677a










B-677b










ざわ……

  ざわ…………



B-680















B-678a
















B-681a




タッ




B-683a





?快活なエルフの子供
「あなた
 でぃばいんえりゅふでしょ!!

 しっかりしなちゃいー!!



?おとなしいエルフの子供
「ひぐっ………」




B-682a




?快活なエルフの子供
「おとこのこでしょ!?」



?おとなしいエルフの子供
「……………うん……
 ……ごめん……………」




B-681b



?快活なエルフの子供
「……よちよち」






?高貴なる声
「あら元気な子ね。」













B-685












給仕
ディバインエルフ様!

 お食事をお持ちにあがりました!」



?おとなしいエルフの子供
「うん」



B-686







給仕
「こちらに置かせて頂きますね!
 それでは失礼致します!」



?おとなしいエルフの子供
「うん」






B-686a







給仕
「あらなんとお美しいお皿!!

 ディバインエルフ様
 見目麗しき食しが
 目に見えるようです!」



?おとなしいエルフの子供
「うん」




B-689












長老会警備兵
ディバインエルフ様!

 今日はご勉学に
 勤しんでおられるのですね!」



?おとなしいエルフの子供
「うん」




B-690








長老会警備兵
「嗚呼!?
 なんとお美しい字でしょう!

 さすがはディバインエルフ様!



?おとなしいエルフの子供
「うん」









B-691a





市民A 
「今日はお散歩なのですね!
 さすがはディバインエルフ様!

 歩く様も
 まるで神の如しですわ!!」



?おとなしいエルフの子供
「………うん」



B-692






?おとなしいエルフの子供
(………………)













B-694







?快活なエルフの子供
「こんなところにいたのね!」



?おとなしいエルフの子供
「………あ」




B-694a












?快活なエルフの子供
「だらしないかおして
 ばかっぽいわよー!」



?おとなしいエルフの子供
「………………」



B-697













?おとなしいエルフの子供
「………ばかじゃないもん」



?快活なエルフの子供
「ほら、そのかお
 ここをこうして、
 ここはこう、そこはそうやって……」




B-697e







ぐに ぐに ぐにっ 



B-697a







?おとなしいエルフの子供
「……うっ………ぐっ、
 …やめっ……うぐっ……」



B-697c



?快活なエルフの子供
「ここをこうやればー……」



?おとなしいエルフの子供
「うっ………ううーっ……」






?高貴なる声
「あら、仲良し









B-698a







市民A 
ディバインエルフ様!
 今日も良い天気ですね!」



?おとなしいエルフの子供 
「うん、そうだね」



B-700





市民A 
「それでは失礼します!」






B-694







?快活なエルフの子供 
よっ!

 あーっ
 またぼけーっとした顔してるー」


B-697c



?快活なエルフの子供 
「こんな顔は、こうしてー…」



B-697e







ぐに ぐに


B-695




?おとなしいエルフの子供 
「こういう顔なんだから
 しょうがないんだってー!!」
















B-701








?快活なエルフの女子
ねえ!
 これすっごい綺麗でしょ?




B-851













?おとなしいエルフの男子
「これ……何?
 今日は何の伝承の空想絵?




B-852













?快活なエルフの女子
ちーがーうって!!

 あのね、これ

 ヴェリカっていう
 都市の写真なんだよ?」



?おとなしいエルフの男子
ヴェリカ?なにそれ」




B-701a









?快活なエルフの女子
「ほんとなーんも知らないのねー…

 あのね、
 ヴェリカっていうのはー

 ヒューマン
 千年あまりの時の中で
 こーんなちっちゃい村から
 アルレマンシアぐらいおっきくした 
 っていうすごい都市なんだからー!




B-702








?おとなしいエルフの男子
ヒューマンが!?

 ヒューマンっていったら
 あの秩序も何もない
 自由の種族じゃないか…

 そんな街危ないって………

 そんな種族が力つけたら
 何されるかわかったもんじゃ…




B-703









?快活なエルフの女子
へへーん!
 そう思うでしょー?

 実はヴェリカって、
 女神ヴェリックの庇護
 受けてるんだよー!!

 女神ヴェリックのお墨付き!


 
?おとなしいエルフの男子
「あの女神ヴェリックが……?
 そんな面白い事あるもんなんだ…」




B-705











?快活なエルフの女子
「そうだよ!
 ヒューマンって実は凄いんだから!

 ハイエルフも凄いけどねー!!



?おとなしいエルフの男子
「はは……
 ヒューマン好きなんだね……」




B-706









?快活なエルフの女子
「だって、
 ハイエルフって何かおかしいもん



?おとなしいエルフの男子
「おかしくないでしょ」




B-704







?快活なエルフの女子
「なんかちがうのー!!」



?おとなしいエルフの男子
「ふーん」



B-701a









?快活なエルフの女子
「そのぼけーっとした顔
 なおしてやるー!!」



?おとなしいエルフの男子
「ちょっとー」












B-842













?おとなしいエルフの男子
(何か騒がしいな……)




B-843












?商店のおやじ
「おい!
 そこのキャスタニック!」



?キャスタニック
「ん、なんだ?」




B-714













?商店のおやじ
「おまえそこの商品盗んだろう!



B-707






?キャスタニック
ハァ!?
 オレそんなんしてねーよ!」



?商店のおやじ
「商品がなくなってんのが証拠だ!」



B-708










?キャスタニック
「だから
 オレじゃねーってんだろうが!

 今まで生きてきて
 盗みなんざしたことねーよ!!」



?商店のおやじ
その薄汚い面と
 角が何よりの証明だ!!



B-709











?キャスタニック
意味わかんねーよ!!






 またキャスタニックかよ……

      出て行け悪魔!



 バレバレな嘘だな


           汚いわー…

 




B-712








?おとなしいエルフの男子
「あのー………」




B-711









?キャスタニック
「おまえも
 オレに難癖つけんのか!?」



?おとなしいエルフの男子
「あ、いえ………その……」




B-714













?商店のおやじ
「あ、ディバインエルフ様!

 どうかこの悪魔
 みえみえの嘘を暴いてください!




B-710








?キャスタニック
「何言ってんだハゲオヤジ!!」



?おとなしいエルフの男子
「……ちょっと失礼しますね」




B-710a









?キャスタニック
「………どぅわ!?




B-711









?商店のおやじ
「どうですか!?
 盗んだのはこの悪魔でしょう!!




B-712








?キャスタニック
「……黙って聞いてりゃ」








?おとなしいエルフの男子
「違う」








B-716









?商店のおやじ
「………………ヘ?」



B-853









?キャスタニック
「………………!!」



野次馬
「………………」




B-854









?おとなしいエルフの男子
「このキャスタニックの方
 この商店で盗みを行ってません

 先ほどの発言のすべては
 この方の真実を語られています。

 それに盗みなど
 今までの一度たりとも
 行ってはいないようですよ」




B-708










?キャスタニック
それみたことか!



?商店のおやじ
「ちょ、ちょっと
 ディバインエルフ様ー!!
 そんなわけないでしょう!?

 この男はキャスタニックで
 悪魔の角を持つ
 薄汚いゴミカスですよ!?




B-709











?キャスタニック
「………あのよォ…

 おまえいい加減に



?おとなしいエルフの男子
「あ、あ、えっと…………




B-715












?高貴なる声
「失礼します」


?キャスタニック
「なんだテメ」


B-713









?キャスタニック
うおッ…すっげ美人………」



?商店のおやじ
「あ、貴方様は!!




B-717











?高貴なる声
ディバインエルフ様。

 貴方様の御力の手により
 この者らの愚鈍なる喧騒に
 真実という楔を立てられた事。

 誠に奥ゆかしく思いますわ



B-718












?高貴なる声
「どうやらこの方は
 盗みを働いておらぬのは明白。

 また、紛失した商品というのも
 ご主人の勘違いかもしれませんし
 心無い者による愚行かもしれません

 それを確かめる術は
 もはや存在しないでしょう。」



B-718a










?高貴なる声
「ですから、
 ここはお互いに譲歩する形で
 その荒げる息と肩を
 鎮めては頂けませんか?」



?商店のおやじ
「はい……そうします」



?キャスタニック
「ああ、無実だって
 わかってくれりゃそれでいいしな」




B-719











?高貴なる声
「恐れ入ります」







B-710








?キャスタニック
「ありがとなー!
 惚れちまいそうだぜー……



?高貴なる声
しかし



B-720







?高貴なる声
ここで一つはっきりとさせて
 おかねばならない事があります。



B-720a











?高貴なる声
「ここアルレマンシアでは
 秩序こそ正義であり、平穏の礎。

 一方、
 キャスタニックは混沌の権化、
 また悪魔そのものとされています



?キャスタニック
「………………」




B-721










?高貴なる声
「今回のご主人の言い分
 あられもない誤解でしたが、
 ここハイエルフの聖都において
 キャスタニックが居る事そのものが
 不相応であり歪みの元なのです。

 ここに滞在する以上、
 それは避けられません。なぜなら…



B-722







?高貴なる声
貴方は混沌そのものであり、
 悪魔そのものでもあるからです。



?キャスタニック
「………………」





B-724










B-723





?高貴なる声
「…私の話、理解できましたね?



?キャスタニック
「…わーったよー……



B-711









?キャスタニック
絶世の美女に言われっと
 さすがにクるわー……じゃあな」






B-725








?高貴なる声
「ご苦労様でした。
 ディバインエルフ様。



?おとなしいエルフの男子
「うん」



?市民B 
ディバインエルフ様!
 ありがとうございました!」


?市民C 
「なんと神々しい……」








B-706









だって、
ハイエルフって何かおかしいもん








B-726








?おとなしいエルフの男子
(………おかしいのかな…)


















B-727a










B-727







?優しい声
「今日はどこの都市の写真?」



B-728








?春風のような声
「………あっ!?
 …びっくりしたー……

 いきなり後ろに立たないでよー」



?優しい声
「ごめんごめん」




B-857












?春風のような声
「…ここは、
 荒凪古港っていう港」



?優しい声
「……綺麗な港だね」




B-855













?春風のような声
綺麗でしょ?



?優しい声
「うん」




B-856














?春風のような声
「ふふっ
 っていうのがあってね……」




B-730







?春風のような声
「天気のいい日は、
 水着になって海を泳いだり
 砂浜でボール遊びしたり
 砂でお城作ったり
 海の家っていうお店で
 ジュース飲んだりパフェ食べたり
 浜辺に敷いたシートの上に寝て
 日焼けしたりするんだってー」



?優しい声
「そうなんだ」





B-727a













B-728








?優しい声 
「……なんかこういう話する時
 本当に嬉しそうに話すよね



B-729








?春風のような声
…えへへー
 ………行ってみたいなー…」



?優しい声
「行けるよ」




B-732a





?春風のような声
「えー?だってここは……」



?優しい声
「………………」




B-731








?春風のような声
「どしたの?」



?優しい声
「………………」



B-734









?優しい声
「ほんと、綺麗だな……




B-728c





?春風のような声
「………………」



?優しい声
「………………」







B-732b





?春風のような声
「あの」


?優しい声
「あ、うん」






B-732c





?春風のような声
ディバインエルフって、
 人の心が読めるんだよね……?



?優しい声
大体合ってるよ






B-732c











B-734b










B-737












B-735












?春風のような声
「………………そっか!



?優しい声
「……なになに?」




B-738









?春風のような声
なんでもなーい!
 ばいばーい」



?優しい声
ロミナ!
 ちょっと待ってよー!

 どうしたの~?」




B-735b













ロミナ・グレングリーン
しらなーい




B-735c










?優しい声
「なんだっていうんだ……」


B-739







?優しい声
「………………」



B-740





?優しい声
「………………?」


B-741






?優しい声
(誰かいたような……)

















B-742








?高貴なる声
ディバインエルフ様。
 ご機嫌いかがかしら?」



?優しい声
「うん………」




B-742bJPG








?高貴なる声
「元気の無いご様子ですが…」




B-742a













スッ



B-744












?高貴なる声
「こんな
 至らぬ私などでよろしければ……

 お話…聞かせて下さいませんか?」



?優しい声
「………………」




B-744a






?高貴なる声
「………………」



B-745







?高貴なる声
「お話になってくださらないのね…」



?優しい声
「………………」






B-744a







B-743















B-746







?高貴なる声
当ててごらんにいれましょうか?



?優しい声
「…………えっ」





B-746a




?高貴なる声
「ふふ…………」



?優しい声
「………………」




B-747a






?高貴なる声
あの娘の事でしょう?」



?優しい声




B-748












?高貴なる声
ディバインエルフ様の事、
 何でもお見通しですのよ……



?優しい声
「………うん」




B-748a





?高貴なる声
「貴方はディバインエルフ。
 あの娘
 そう悪い家の出ではありませんが
 取り立て突出した能力も持たぬ平娘。

 貴方様には不釣合いですわ……



B-749








?高貴なる声
あの娘
 貴方以外の男のもとへと嫁ぐのも、

 それもまた自然の因果に
 過ぎぬ事だったのですよ…」



B-750a








?高貴なる声
「それに、
 貴方様と幼少の頃より
 共に過ごしてきたというのに

 貴方様には目もくれず
   他の男の……



B-748












?高貴なる声
『大長老様の息子』という肩書きに
 うつつを抜かし心奪われる女の…

 そんな薄汚い女の精神……

 私は理解に苦しみます……
 断固として許す事はできませんわ…」



?優しい声
「………………」







B-748a





?高貴なる声
「…………でもね?



?優しい声
「…………うん」







B-747a










B-756












スッ





B-752a








ギュッ







B-752












長老ニミュエ・ローヘン
「このニミュエ・ローヘンなら

 未来永劫……

 この身も心も
 ディバインエルフ様の……



B-753













長老ニミュエ・ローヘン
エルシーク様
 おそばに添う覚悟は………



B-755












B-757
















B-754
















B-756b













エルシーク・ホワイトリバー
ニミュエ様…………















B-758












アルレマンシア警備兵E
「今日も事もなしで何よりだ」


アルレマンシア警備兵F
「秩序あってこその平和よ

 ディバインエルフ様は
 今日も世界の秩序を維持する為に
 混沌とした外界を冒険して……」



B-759a









アルレマンシア警備兵E
ディバインエルフ様
 おられてこその平和という事だ」



B-761








市民D 
「でも最後に旅立たれてから
 数年経ってるんじゃないかって
 もっぱらの話よ………?」


B-759a









アルレマンシア警備兵E
「実はこっそり
 帰られてると聞くぞ?

 この閑静な聖都を
 騒がせたくないという配慮とな」


B-762











アルレマンシア警備兵F
さすがはディバインエルフ様ね!











B-844












?雑貨店店主
「いらっしゃい!!
 今日も麗しいですね!

 さ、何をお買い上げに?」



ロミナ・シルバーレイン
「うちの娘がよく転んで
 擦り傷が絶えないのよ……

 何か簡単に使えて
 すぐに効果の出る薬はないかしら?

 そんなに強い効果でなくていいわ。」




B-845









?雑貨店店主
「あらぁー……
 お嬢ちゃんまた転んだの?」



?元気な女の子
「ころんじゃったー」



B-763







ロミナ・シルバーレイン
「元気なのはいい事なんだけど…

 元気すぎてちょっと、ね~……」


B-695




?元気な女の子
あてくしげんきなのー!



?雑貨店店主
「あはは。
 いつも元気でかわいらしいですね」




B-764







ロミナ・シルバーレイン
「うふふ、ありがとう」



?雑貨店店主
「あ、
 そのぐらいの効能でよろしければ
 こちらのバンテージなど……

 ただしじっくり貼り付けていただく
 必要がありますが………」










B-767







ロミナ・シルバーレイン
「はい、これですぐ治るわよー」


?元気な女の子
やったー!
 いっぱいあそべりゅねー!」



B-767a







ロミナ・シルバーレイン
「治るけど、
 ケガしないように気をつけなさい!」


?元気な女の子
「きをつけりゅー!」




B-769












?優しい声
「おやおや、ケガなら
 この傷薬はいかがでしょう?

 お安くしておきますよ」




B-771









ロミナ・シルバーレイン
「あ、すみません……
 たった今買ったばかりで」


B-772









ロミナ・シルバーレイン
「あ」


B-773







ロミナ・シルバーレイン
エルシーク!?

 あなたこの数年どこに……



エルシーク・ホワイトリバー
「ディバインエルフとしての
 責務で忙しくてね。

 アルン大陸をまわってきたよ」




B-694b







?元気な女の子
「おじちゃんだれー?」



エルシーク・ホワイトリバー
おじっ…






B-776







ロミナ・シルバーレイン
「おじちゃんだって……!

 あのエルシーク
 もうおじさんかあー……」



エルシーク・ホワイトリバー
「ちょっと冗談きついよ……
 数年ぶりに会えたってのに……




B-775







ロミナ・シルバーレイン
「うふふ、ごめんなさい!

   …………その、」



B-780






ロミナ・シルバーレイン
「なんていうか………」



B-781





ロミナ・シルバーレイン
「………嬉しくって



エルシーク・ホワイトリバー
「………………」






B-778a










エルシーク・ホワイトリバー
ふざけるな!
 バカな冗談はよしてくれ!




B-782













ダッ



B-783a













ロミナ・シルバーレイン
「え、なに!?



B-783










ちょっとー……
 












B-784







ロミナ・シルバーレイン
「あ、エルシーク………



エルシーク・ホワイトリバー
「ああ、昨日はすまない。
 疲れていたのかな。」




B-785






ロミナ・シルバーレイン
「疲れてるのに気づかないで
 こっちこそごめんなさい……」



B-802a









?元気な女の子
「ごめんなちゃい!」



エルシーク・ホワイトリバー
「いいんだ。気にしないで。
 こっちの問題だから。



B-786








エルシーク・ホワイトリバー
「それより………

 もしかして、ロミナの子供?



ロミナ・シルバーレイン
「そうよ。
 ほら、ミーシャ。

 お兄ちゃんに挨拶して。」



B-802a









ミーシャ・シルバーレイン
おにーちゃんこんにちは!



エルシーク・ホワイトリバー
「あはは。
 ミーシャちゃん、こんにちはー

 って、
 お兄ちゃんって、僕の事?




B-787







ロミナ・シルバーレイン
「うふふ。

 おじちゃんだと
 ショックみたいだったしー?

 お兄ちゃんっ
 呼んでもらう事にしました!」



エルシーク・ホワイトリバー
「はは……
 ロミナにはかなわないなぁ……」




B-788







ロミナ・シルバーレイン
「……でしょ?うふふっ




B-793














エルシーク・ホワイトリバー
「しっかし……

 随分と豪勢、だね………」




B-788b










ロミナ・シルバーレイン
大長老の家系なら
 このぐらいは当然だって。

 ……ちょっと
 未だに慣れないけどね……



エルシーク・ホワイトリバー
「なるほどね」




B-789








ロミナ・シルバーレイン
「ところで、
 ディバインエルフ様
 任務とやらを、
 お伺いしたいのですがー?」


ミーシャ・シルバーレイン
でばいねりゅふー!



エルシーク・ホワイトリバー
「そうだなあ………」



B-796a







エルシーク・ホワイトリバー
ヴェリカ、行ってきたよ」



ロミナ・シルバーレイン
すごーい!
 ここから出られないから
 羨ましいわあ………

 生であの景観を見たんでしょう!?



B-796









エルシーク・ホワイトリバー
凄かったよ。

 写真で見た以上に、
 絢爛で壮観だった。

 でも、写真以上に………」



B-796b








エルシーク・ホワイトリバー
「活気に溢れて、
 街自体が生きてるんだなって

 ……そう思えた。」




B-794










ロミナ・シルバーレイン
「街が………生きてる」



エルシーク・ホワイトリバー
「それから比べると

 アルレマンシアは
 死んでるんじゃないかな。



B-801a












エルシーク・ホワイトリバー
何もかもが



ロミナ・シルバーレイン
「………………」







B-801












エルシーク・ホワイトリバー
ロミナ




B-785






ロミナ・シルバーレイン
「なぁに?」



エルシーク・ホワイトリバー
荒凪古港も行ってきた。

 あの時
 見せてくれた写真以上に
 すごく綺麗で
 気持ちの良い場所だったよ




B-786








ロミナ・シルバーレイン
「そうなんだ!
 行ってみたいなー………






エルシーク・ホワイトリバー
「あの時………」







B-789








ロミナ・シルバーレイン
「あの時?」



エルシーク・ホワイトリバー
「………………」




B-794










ロミナ・シルバーレイン
「………………」



エルシーク・ホワイトリバー
「………………」




B-797a






ロミナ・シルバーレイン
「……エルシーク………



エルシーク・ホワイトリバー
「………………」



B-797b






エルシーク・ホワイトリバー
「僕は………」



B-797a






エルシーク・ホワイトリバー
「僕は、
 ディバインエルフとして
 生まれてきて
 よかったと思ってるよ。

 アルレマンシアに居を構えながら
 こうして外界を旅出来る。

 それに、


B-797






ロミナ・シルバーレイン
心も読めるから?



エルシーク・ホワイトリバー
「………………」






B-797b






エルシーク・ホワイトリバー
「実は、そんなに
 人の心を覗き見てるわけじゃないよ

 本当に必要な時にしか使わない。
 この能力は。



B-797a






エルシーク・ホワイトリバー
「あと、まだまだ
 完全習熟するに至ってない……

 未だに、
 人の心を読むまでに至るには
 体を光らせなければならない。

 こっそりと
 人の心を読むにあたって
 これは致命的ってやつさ



B-798b








エルシーク・ホワイトリバー
「僕は、
 ディバインエルフなんて祀られ
 アルレマンシアじゃ尊敬と羨望
 眼差しで見られる存在だけど、

 その実、
 ディバインエルフとしても、



B-798c








エルシーク・ホワイトリバー
「………………」



ロミナ・シルバーレイン
「………………?」



B-798a








エルシーク・ホワイトリバー
「…ハイエルフとしても、
 中途半端なやつだよ



ロミナ・シルバーレイン
「………………」






B-798














ロミナ・シルバーレイン
そう、なんだ………






B-798b








ロミナ・シルバーレイン
光らないと






B-798c








ロミナ・シルバーレイン
読めないんだ………






B-799a









ロミナ・シルバーレイン
光らないと………


B-800









ロミナ・シルバーレイン
「あ、ごめんなさい!
 用事思い出して……

 さ、行きましょうミーシャ」


ミーシャ・シルバーレイン
「あ、おにいちゃんまたねー!」




B-800a







エルシーク・ホワイトリバー
「あ、すまないね。
 忙しい中引き止めてしまって」



ロミナ・シルバーレイン
ううん!

 久しぶりにちゃんと話せて
 すごく楽しかった……





B-763







ロミナ・シルバーレイン
「………………」







B-801












エルシーク・ホワイトリバー
ディバインエルフとしても……













B-806






ミーシャ・シルバーレイン
「あてくし、おっきくなったら
 おにーちゃんとけっこんするー!


ロミナ・シルバーレイン
なにいっちゃってるの!?



エルシーク・ホワイトリバー
「ははは。
 ありがとうミーシャ。

 それじゃ、
 ちゃんとおっきくならないとね?




B-805





ミーシャ・シルバーレイン
「あてくし
 おっきくなりゅー!



B-807






ロミナ・シルバーレイン
エルシーク………




B-807a









エルシーク・ホワイトリバー
ロミナ。

 これだけは言っておきたい。



ロミナ・シルバーレイン
「えっ………何?




B-807a









エルシーク・ホワイトリバー
「外界はとても危険なところだ。

 アルレマンシアに居るうちは
 どれだけ恵まれているか
 気づきにくいかもしれない。

 ダメな部分ばかり
 目に付くかもしれない。



B-858













エルシーク・ホワイトリバー
「でもね。
 完全なる秩序によって
 統制されたこの聖都
 他のどの都市や領よりも
 安全で優雅な場所だよ。

 おかしな人も居るけど、
 外界には冗談じゃ済まない程
 おかしな人が居る。

 そう、例えば………



B-810













エルシーク・ホワイトリバー
命のやりとりをしにくる人、とか



ロミナ・シルバーレイン
「…………そう……」



B-808









ロミナ・シルバーレイン
「でもそれってエルシーク
 危険だって事でしょ!?



エルシーク・ホワイトリバー
「ははは。

 命のやりとりの方が、
 都合がいいかもね?」




B-814





ロミナ・シルバーレイン
「…………へ?」


エルシーク・ホワイトリバー
「僕って、心読み云々よりも
 むしろ戦闘型の方らしくて。

 過去に存在した
 ディバインエルフの中でも
 結構珍しいタイプみたいだよ」



B-808b






エルシーク・ホワイトリバー
だから大丈夫さ



ロミナ・シルバーレイン
「そうなんだ。
 なんか意外………



B-809






ロミナ・シルバーレイン
弱そうなのに



エルシーク・ホワイトリバー
「よく言われる………」







B-859











エルシーク・ホワイトリバー
「……それじゃ、またいつか。」




B-815









ロミナ・シルバーレイン
「また、ね………

 絶対にまた会おうね……



エルシーク・ホワイトリバー
「もちろん。
 ディバインエルフに嘘はないよ」


















?老練な声
ロミナは今までも
 素行に問題があった。

 およそアルレマンシア
 相応しくない思想の持ち主じゃ」



?老練な声
「息子がどうしてもと言うから
 ワシも仕方なく受け入れたが……

 やはり、平娘など
 取るべきではなかったようじゃ…



長老ニミュエ・ローヘン
「いいえ、そんな事は………

 愛し合う二人の想いを
 何よりも尊重した決断として
 私は未だに心打たれ





今は長老会議中につき…


 あ、いけません!





ドガンッ





B-817









エルシーク・ホワイトリバー
大長老ォーッ!!

 貴方は何という事を……!!


 僕は……!!
 僕は貴方を許す事はできないッ!!



B-819













エルシーク・ホワイトリバー
大長老ベリオン・シルバーレイン!!




B-819a













大長老ベリオン・シルバーレイン
「騒々しいな。

 ここを
 長老会と知っておるはず……」



エルシーク・ホワイトリバー
その言葉
 そっくりそのまま貴方に返そうッ!!

 ロミナをなぜ追放した!?

 外界はこことは違い
 命の危険が常に付きまとうと
 知らないとは言わせないぞ!?




B-821













長老ニミュエ・ローヘン
エルシーク……
 あれはロミナに完全な非があった。

 追放されて然るべき事をしたの」



エルシーク・ホワイトリバー
ふざけるなッ!!

 おまえらは
 この聖都という温室で
 ぬくぬくと過ごしてるから
 わからないかもしれないが!

 外界は不条理な悪の手により
 いつ殺されてもわからない
 そんな危険な場所なんだぞ!




B-822











?冷酷な声
「さっきから聞いていれば……

 この聖都に暮らすだけの
 資格がなかった、

 ただそれだけの事だ!



エルシーク・ホワイトリバー
「黙れテルミン・ラフェレイト!

 大長老の飼い犬め!!




B-846













長老テルミン・ラフェレイト!
貴様………!!




B-847













長老ニミュエ・ローヘン
「……エルシーク。聞いて。

 ……適正がないと
 判断されたという事は
 それは秩序を乱す害悪にもなる。

 そんな害悪
 外界の害悪にどうされようと
 それは成るべくして成る事。

 同属同士の醜い争い……

 そうして因果は適者に巡り、
 追放される事と至った。

 ただそれだけの話なのよ。」




B-825












エルシーク・ホワイトリバー
御託は要らんッ!!
 いいから教えるんだ!

 どこに追放した!?

 ここに連れ戻してくるッ!!」



長老ニミュエ・ローヘン
あなた一体何を言ってるの!?



長老テルミン・ラフェレイト
バカかおまえは!?




B-826a









スッ



B-826













大長老ベリオン・シルバーレイン
静粛に



B-829








大長老ベリオン・シルバーレイン
「……エルシークよ。

 ……なるほど。
 追放した事が
 そんなに気にいらんか。


 ……なれば良いか?
 エルシークよく聞きなさい。



B-828











大長老ベリオン・シルバーレイン
「そんなにロミナの事が心配なら
 このワシから
 読み取ったらどうかね?



エルシーク・ホワイトリバー
!!



B-820b













エルシーク・ホワイトリバー
「………………」



B-828











エルシーク・ホワイトリバー
「………ディバインエルフの力をもって
 かの者に呼びかけん………

 光の御心、その身と発せ……





B-830













エルシーク・ホワイトリバー
ディバインジャック!!



大長老ベリオン・シルバーレイン
「………………」



エルシーク・ホワイトリバー
「………………」



B-831













エルシーク・ホワイトリバー
「……………!?




B-832













大長老ベリオン・シルバーレイン
無駄無駄無駄無駄無駄無駄……



エルシーク・ホワイトリバー
「……なんだとッ!?




B-833






大長老ベリオン・シルバーレイン
「やれやれだの………」




B-834













エルシーク・ホワイトリバー
「ぐっ……………!?」



B-835













エルシーク・ホワイトリバー
ぐああああああああっ!?



長老ニミュエ・ローヘン
大長老!?
 どうかそのくらいに……!!




B-837











大長老ベリオン・シルバーレイン
「案ずるな。ニミュエ



B-838









大長老ベリオン・シルバーレイン
若造相手にこのワシが
 全力で臨むわけがなかろう……



エルシーク・ホワイトリバー
「く、くそっ!!
 なぜ効かないッ!?

 それにその力は……!!




B-836













大長老ベリオン・シルバーレイン
気づいておらなんだか。




B-839










大長老ベリオン・シルバーレイン
ワシも
 ディバインエルフだからじゃよ。





!!




B-820b













エルシーク・ホワイトリバー
「クッ………」




B-820







大長老ベリオン・シルバーレイン
「ま、気の済むようにすれば良い。

 追放には
 この長老らも関わっておらんし、

 輸送に関わった者の記憶も
 もれなくワシが消し去っておる。

 何をしようと無駄じゃがな



B-818














大長老ベリオン・シルバーレイン
「ファッファッファ……」



エルシーク・ホワイトリバー
「クソッ………!
 ロミナ……………!!

僕は
なんと無力なんだ……!





B-841














ズシャァッ






B-849















B-850










長老ニミュエ・ローヘン
「………………」







B-848












エルシーク・ホワイトリバー
ロミナ…………











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