メリーナ
「伝承では、
アルンとシャラは大地と化し
このアルボレアを
形造ったとあるけど…」
メリーナ
「真相はまったく違う。
こんなの茶番も甚だしいわ……」
妖精の安息地管轄者
「…………」
メリーナ
「真相は……」
妖精の安息地管轄者
「……………」
メリーナ
「アルンとシャラは、
世界を平和に導く為の
『力』を獲得しようとした。」
メリーナ
「自らが、
人間たちの光となり
指標と化して民を、軍を率い…
世界人類すべてを一つにし
すべての価値観、
すべての意思、
すべての信奉対象を統一させる事。
そうすることで、
世界は一つになり、
誰も敵など存在しない
平和な世の中を築き上げられると
その手段に気づいたのよ」
メリーナ
「それが、
アルンとシャラという
人間だった。
この二人に関しては
さすがに詳しくは語られていないけど
これら二人は同じく
亜空壁面位相法の
精通者だったようだわ」
メリーナ
「そして、
おそらくは 竜神 の言葉に
触れる事となった・・・
もしかしたら 『箱庭』 にも
出向いたのかもしれない。
その結果、
なぜ、
人類は同属同士で争いあうのか?
なぜ、
人類は一つになれないのか?
なぜ、
人類は………」
メリーナ
「これらの命題を
見事に解決するヒントを獲得した。
明確な手段を見出した。
それは………」
メリーナ
「自らが『神』となる事だった。
自らが絶対の存在と
なる事だった。
『神』に対する
絶対の信仰心からくる
価値観の統一と結束力。 」
メリーナ
「そう。
ちょうどあなた方が
『神』に対して抱く
絶対の畏怖と尊敬。
それを人間たちの……」
メリーナ
「『イデア』(共通認識)に
根付かす事に成功すれば
人類はひとつになれる、ってね。
しかし、
同じ事を考えた人間は
一人ではなかった。
二人もいた。
だから、
アルンと
シャラの闘争が起こった。」
メリーナ
「しかし次第に、
神器同士のぶつかりあいが
無作為に空間転送を
引き起こす事に気づく事に……
このままでは
本末転倒だと知った
アルンとシャラは
秘密裏に密会をする事となったわ。
おそらく、その様子は
何者かに勘付かれていて」
メリーナ
「二人は惹かれあい……
なんていう事になったのだと思う。」
メリーナ
「そして、
アルンとシャラは争いをやめ、
神器を封印し
獲得した地位と名誉、
畏怖と敬意にて
世界を統一しようと
協力するに至った。
それから人間たちが、
今まで『神』と崇めていた存在が
ただの人間である事を知るまでに
そう長い時間はかからなかったわ。」
妖精の安息地管轄者
「……………」
メリーナ
「いつしか人間たちは
アルンとシャラに対して
謀反を引き起こす事になり、
一つになっていたアルボレアに
革命が起こった。」
メリーナ
「そうして
アルンとシャラは……
『神』と詐称した
大罪にかけられる事となる。
二人の最期は、
言葉で言い表すのもためらう程に
無惨なものだったようですね…」
妖精の安息地管轄者
「…………」
メリーナ
「その『刑』……
いえ、
『刑』というよりも、
憤怒に支配された民衆の手により
『私刑』に処された、
というのが正しい表現ですね。
人間の 5つの大罪 の
最後の1つ」
メリーナ
「怒り……」
メリーナ
「この革命は、
人間の5つの大罪の
すべてが凝縮された事件。
人間の最もドス黒い側面が
浮き彫りにされた事件でした。
こうして、
アルボレアは様々な国にわかれ、
今でも種族間や国家間における
戦争が行われている。」
メリーナ
「ま、その戦争ですら…
もう誰もいない から
争いも平和も
何もないのですけどね…」
妖精の安息地管轄者
「……………」
妖精の安息地管轄者
「それは正史にございます。
さすがはメリーナ様。」
妖精の安息地管轄者
「……して、話は変わりますが、
最近になり、
妖精、精霊たちの身に
原因不明の病が
襲い掛かる事となりました。
我々には計り知れぬ事ですが…
もしかすると、
これは我々に対する
試練なのでは…と
過去、人間たちが
人間には視認出来ない
極小の生物に苦しめられたように 」
妖精の安息地管轄者
「となると、
人間たちの足跡から
学ぶべき事がある、と
我々は
そう『確信』しているのです。
決して、
神への感謝を忘るる事なく
また、
神への畏敬の念を失う事なく
未来永劫、
神を絶対の存在とする事」
妖精の安息地管轄者
「さすれば、
我々は永遠に
平和で心穏やかに
過ごしゆく事が出来る……
そう信じております。」
メリーナ
「………
間違いないかもしれません……
絶対の存在が居て、
私たちは
『小さな箱庭』に囲われて…
私たちが
所詮抗うのもおこがましく
生かされるに過ぎない
存在だとするなら……
きっと、
そういう事になりますね……」
妖精の安息地管轄者
「しかし、」
妖精の安息地管轄者
「神槍の継承者の存在は
一体何を
指し示すのでしょう……」
メリーナ
「………どういう事?」
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⇒アスミンとサリサリーなのです~
[Elincafe]投票
ほんとうにありがとなのです!
第三代ポポリア領主なのです~
ところで このブログTERAの公式にリンク貼ってもらっても
いいようなきがするのよね
ここまで 力入れて取り上げているのですから
画像も貼りやすくなるわ~